全国・住まいるニュース

2021
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三重県の東原建築工房さんを紹介します。

創業はなんと明治35年(1902年)の老舗工務店です!!創業以来「木と土と石の家で暮らすこと」にこだわっています。夏の日差しを遮り、そよ風を通す。冬の陽だまりを招き、ぬくもりを蓄える。梅雨の湿気を吸い、冬に潤いをもたらす、伊勢志摩の気候風土に寄り添ったパッシブなデザインを提案しています。

いかだ丸太の家(第40回三重県建築賞住宅部門賞)写真(1

建築へのこだわり

木組

部材が組み合わさることで、地震や台風に耐える力を持ちます。近くの山の木を用い、一つ一つ手刻みでつくっています。

土壁

火事への防火性、湿度の調質性、熱の蓄熱性を持ち合わせる山の竹や土を用い、手作業でつくっています。

石場建て

コンクリートの基礎ではなく、自然の石の上に建てています。中世・近世の社寺仏閣の建造物で多く採用されていました。近年、その耐震性能が評価されています。

湿度

呼吸する無垢の木や土壁、たたき土間の採用。梅雨は湿気を吸い、冬は潤いをもたらしています。

通風、日射

日を遮りながら、森の風邪を通す葦戸。日を和らげて優しく断熱する紙障子を採用しています。

家族とつくる、仲間とつくる

身近な山の木や、竹、土、石など自然の素材を活かして家を建て、家族や仲間と共につくる、
参加の家づくりをすすめています。

いかだ丸太の家(第40回三重県建築賞住宅部門賞)写真(2


よいとまけ、竹小舞に土壁塗り、たたき土間づくりなど、幾重にも参加の機会をとり持ち一緒につくることで、人と人のつながりが深まり、世代を超えて家を通した思いが生まれる事を目指しています。



建築事例
旧猪子家住宅 主屋、土蔵

旧猪子家住宅 主屋、土蔵(日本漆喰協会作品賞受賞)写真(1


昭和初期に建設された木造平屋建ての主屋と土蔵の古民家を再生しました。
志摩における文化のプラットフォーム」となるべく、様々な人たちが関わる場所であり、この漆喰の中には、真珠を加工する際に出る真珠粉を混ぜ込んでいます。今後この場所が志摩の発展のため、地域で深く根付いていくことを切に願っています。

旧猪子家住宅 主屋、土蔵(日本漆喰協会作品賞受賞)写真(2


選考評を紹介します・・・ 
歴史を感じられる建物の風格を、淡い色漆喰が素材感を残しながらしっかりと伝えている。自ら作業に加わりながら、妥協せず可能な限り以前の姿を取り戻そうと設計・施工・左官へ積極的に働きかけた施主の情熱は地元の宝を復原するに至り、本作品は国の登録有形文化財ともなった。情熱とともに後世へ伝えるべき財として活用いただきたい。

いかだ丸太の家

いかだ丸太の家(第40回三重県建築賞住宅部門賞)写真(3


真珠や牡蠣の養殖で使ういかだの材料である県内産の「いかだ丸太」を使用。 土壁を採用し、竹小舞、荒壁塗り、三和土(たたき)土間を施主や知人の方々など、地域コミュニティとの協働によるワークショップ形式で作り上げました。

Houzz掲載分を紹介します・・・
こうした昔ながらの構法で、地元の資材を活用し、地域の職人や住人らと協同で家づくりをしました。それは、旧猪子家住宅の改修を通じて「伝統的な家づくりの楽しさ」を知ったからです。嬉しいことに、「伝統的な住文化を継承し、環境負荷低減を図り、パッシブデザインを追求した『気候風土適応型住宅』」として、国土交通省から認定されました。

立神薬師堂

立神薬師堂 写真(1


2010年8月に焼失した志摩市阿児町立神の「薬師堂」を再建地域の人や地元立神小学校の子どもたちと協働で作り上げました。小学校から目と鼻の先にある立地の建築現場には、何度も児童が足を運び実際の作業に関わりました。 柱にはヒノキやスギ、三和土土間には地元産のカキを焼いて作った消石灰、土壁の土等々・・可能な限り地元産の材料を使用。瓦は三河産だが伊勢志摩特有の「安田袖瓦」を使用しています。

リフォーム・リノベーション
「省エネ・断熱リフォーム」
「耐震・防災リフォーム」
「バリアフリーリフォーム」

水回りや外回りなどもより暮らしやすく、より住みやすく、住み慣れた我が家の住宅改修をしています。
また、空き家をお年寄りの過ごしやすい場に、空き店舗を地酒のショールームに、古民家や土蔵をギャラリーや音楽ルームに・・・等々
今ある価値を活かすこと、大胆なアレンジを試みること、そこにある物語を、大切に育てていきたいと考えています。

鰹いぶし小屋 写真(1


立神宇気比神社 写真(1

東原建築工房さんの想い

志摩市阿児町立神には「立神大工(たてがみだいく)」という言葉があり、古くから職人の里であったと伝えられています。弊社はこの地に生まれ修行中の五代目のもと創業120年を迎えました。時代は巡り、今また「職人が作る木の家」のご要望を多く頂くようになりました。子育て世代の若い家族には安心な自然素材の住まいを、第二の人生を迎えるシニアの家族には懐かしくも新しい和の住まいを、古民家再生など今ある価値を活かしたリノベーションにも取り組んでいます。夫婦の終の棲家となり、子供たちの故郷となる住まいを、ご家族や仲間のみなさんと一緒に作ることで、思い出や物語を育みます。「立神大工」の先人に倣い、手仕事を活かし、これからも大切な住まいづくりのお手伝いをさせて頂きます。

今後とも東原建築工房さんのご活躍を期待します。

 

東原建築工房

〒517-0503
三重県志摩市阿児町立神271-2
TEL0599-45-2911
https://kitotsuchi.life/

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雁皮藍色紙
HS-102
 
麻雁皮こうぞ空
HW-25
 
晒こうぞ雲竜紙
HS-51
 
こうぞ入新緑
HW-29
 
備長炭入り
HW-03A
  晒麻清流紙
HS-53
 
ケナフ皮入り白
HW-10
 
麻入り薄藤
HW-26
  杉皮入り
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